美容師歴20年の結論!市販トリートメントがサロン級の艶髪に激変する、プロ直伝のひと手間

こんにちは、現役美容師のKAZUです。

表参道や銀座の現場に立ち続けて、気づけば20年以上が経ちました。これまで何万人もの髪に触れてきましたが、最近特に30代から50代の大人世代から受ける相談があります。

「KAZUさん、最近髪がパサついてまとまらないんです……。やっぱり何千円もする高いサロン専売トリートメントを使わないとダメですか?」

はっきり言いますね。

高いトリートメントを適当に使うくらいなら、ドラッグストアの1000円前後の市販トリートメントを「正しく」使った方が、よっぽどサロン帰りの艶髪になります。

厳しいことを言うようですが、髪がパサついている人の9割は、アイテムのせいではなく「使い方の雑さ」が原因です。どれだけ高級な美容液を塗っても、肌の汚れを落とさず適当に塗りたくっていたら効果が出ないのと同じことなんですよね。

今回は、キャリア20年の僕が辿り着いた、いつもの市販トリートメントの効果を限界まで引き出し、まるでサロン帰りの手触りに激変させる「プロ直伝のひと手間」を包み隠さずお話しします。お金をかけずに今夜からできることばかりなので、ぜひ最後まで付き合ってくださいね。

市販トリートメントを「効かない」と決めつける前に

年齢とともに変わる髪の現実

まず、30代を過ぎたあたりから「なんだか昔と髪質が変わってきた」と感じていませんか?

それ、気のせいではありません。年齢を重ねると、女性ホルモンや男性ホルモンのバランスの変化、頭皮の血流低下によって、髪の毛自体の水分保持力や脂質量がガクッと落ちていきます。専門用語は省きますが、要するに「髪の中身がスカスカになって、乾燥しやすいストローのような状態」になっているんです。

そこに追い討ちをかけるのが、白髪染めやカラーリング、毎日のドライヤーの熱ダメージ。若い頃と同じケアをしていては、髪がバサバサになってツヤが失われるのは当たり前なんですよ。

だからといって、「もう歳だから……」と諦める必要はまったくありません。中身が抜けやすいなら、日々のケアでしっかり補給してフタをしてあげればいいだけの話ですから。

ほとんどの人が「使い方」で大損している

ここで胸に手を当てて、毎日の自分のお風呂場での行動を思い出してみてください。

シャンプーを流した後、ビシャビシャに濡れた髪に適当にトリートメントをペタペタつけて、なんとなく毛先をもみ込んで、数分放置して流す……。

もしこれをやっているなら、トリートメントの成分の半分以上を下水にそのまま流しているようなものです。本当にもったいない!

市販のトリートメントも、日本の大手メーカーが莫大な研究費をかけて作っている優秀なプロダクトです。油分も補修成分もたっぷり入っています。問題は、その成分が髪の内部に届く前に、表面の水滴と一緒に滑り落ちてしまっていることなんです。

プロが教える!市販トリートメントをサロン級に変える「4つのひと手間」

では、どうすれば市販品をサロン級に化けさせることができるのか?僕がサロンワークでお客様に実際に教えている、4つのステップを伝授します。

水分を本気で絞る「水切り」の極意

一番大事で、一番みんながサボっているのがこれ。「水切り」です。

シャンプーをしっかり洗い流したら、トリートメントをつける前に、髪の水分を徹底的に落としてください。手でギュッと握って水分を絞るだけでは足りません。

理想は、お風呂場に持ち込んだフェイスタオルで毛先をポンポンと軽く挟んで「タオルドライ」することです。「えっ、お風呂の中でタオルドライ?」と思うかもしれませんが、騙されたと思ってやってみてください。

髪が水で満タンに濡れている状態というのは、水を含んだスポンジと同じ。そこにいくらトリートメントを乗せても、奥まで入っていきません。一度スポンジの水をしっかり絞るからこそ、新しい栄養(トリートメント)がグングン吸い込まれるんです。

タオルが面倒なら、毛束を何分割かに分けて、両手でしっかり握って水が垂れてこないレベルまでギューッと絞る。これだけでも仕上がりは劇的に変わります。

毛先中心、根元は絶対NGの塗布ルール

水気をしっかり切ったら、トリートメントを手のひら全体、指の間にまでしっかり伸ばします。

そしてつける場所。絶対に「毛先」からつけてください。

ダメージを一番受けていて乾燥しているのは毛先です。頭頂部や根元付近は、頭皮から天然の油分(皮脂)が出ているので、トリートメントは基本的に必要ありません。

根元からベタベタ塗ってしまうと、毛穴が詰まって頭皮トラブルの原因になったり、トップのボリュームがペタンと潰れて老け見えの原因になります。大人の髪は「トップはふんわり、毛先はしっとり」が鉄則。塗布は「中間から毛先」に徹底してください。

これが最大の裏ワザ「目の粗いコーム」でとかす

トリートメントを毛先に馴染ませたら、手ぐしだけで終わらせていませんか?

ここで絶対に投入してほしいのが、100円ショップのもので構わないので「目の粗いプラスチック製のコーム(クシ)」です。

手ぐしだけだと、髪の表面にしかトリートメントがつきません。内側の毛や、1本1本の細かい毛には届いていないんです。そこで、毛先から優しくコームを通します。

すると、髪全体にトリートメントが均一にコーティングされ、キューティクルがピタッと整います。コームを通した瞬間、指通りが「トゥルンッ」と変わるのが手で触ってわかるはずです。このひと手間が、サロンで美容師がやっている技術の再現そのものなんですよ。

※注意点として、目の細かいクシは使わないでください。濡れた髪はデリケートなので、引っ張られてダメージの原因になります。必ず「目の粗いもの(ジャンボコームなど)」を使ってくださいね。

「温め」と「乳化」で成分を奥まで押し込む

コームで梳かしたら、時間がある時はシャワーキャップや蒸しタオルで髪を包んで3分〜5分置きましょう。お風呂の蒸気と熱の力でキューティクルが開き、成分が深部まで浸透します。

そして流す直前の最後の仕上げ。これがプロの隠し技、「乳化(にゅうか)」です。

いきなりシャワーで洗い流さず、洗面器に溜めたぬるま湯(またはシャワーから出る少量のぬるま湯)を手のひらに取り、髪に馴染ませていきます。水分とトリートメントを揉み込むように混ぜ合わせるんです。髪がトロットロの滑らかな感触になったらOKのサイン。

この乳化を行うことで、トリートメントの油分が水と混ざり合って粒子が細かくなり、髪の奥深くまで浸透・定着してくれます。

実は逆効果!やりがちなトリートメントのNG習慣

せっかくひと手間をかけても、間違った知識のせいで髪を傷めてしまっている人がたくさんいます。特に多いNG例を2つ挙げておきますね。

時間を置けば置くほど良いという大いなる勘違い

「15分も20分も湯船に浸かりながら放置しています!」という方がたまにいらっしゃいますが、完全に時間の無駄ですし、むしろ逆効果になることもあります。

市販のトリートメントは、数分で定着するように作られています。何十分も濡れたまま放置すると、髪が水分でふやけてキューティクルが傷つきやすい状態(過膨潤)になり、かえってダメージを受けやすくなるんです。放置時間は長くても3分〜5分で十分ですよ。

すすぎ残しは頭皮と髪の老化を早めるだけ

「せっかくのツヤ成分を残したいから」と、ヌルつきが残るくらい軽くしかすすがない人。これ、今すぐやめてください。

トリートメントの役割は、髪に必要な成分を吸着させること。すでに髪の内部と表面に必要な分は定着しています。表面に残った余分なヌルつきは、背中のニキビの原因になったり、頭皮に付着して毛穴を酸化させ、白髪や抜け毛、嫌なニオイの原因になります。

「ぬるつきはしっかり落ちているけれど、手触りは滑らか」という状態まで、しっかり洗い流すのが正解です。

30代〜50代こそ知っておくべき、日々のヘアケアの本質

トリートメントは「薬」ではなく「保湿・保護」

厳しい現実を伝えますが、一度傷んで死んでしまった髪の毛の細胞が、トリートメントで生き返ることはありません。髪は爪と同じで「死んだ細胞」だからです。

トリートメントの真の目的は、「失われた油分と水分を補い、これ以上のダメージを防ぐために擬似的なバリアを張ること」。

だからこそ、「高いものを使ってたまにスペシャルケアをする」よりも、「手頃な市販品でいいから、毎日正しい方法でフタをし続ける」ことの方が圧倒的に価値があります。髪の艶は、毎日の丁寧な扱いの積み重ねでしか作られません。

今日からできる艶髪ルーティン

お風呂から上がった後も気を抜かないでくださいね。トリートメントでどんなにツヤを出しても、自然乾燥させたらすべてが台無しになります。

髪が濡れている間は、キューティクルが開きっぱなしで水分がどんどん蒸発していきます。お風呂から上がったら、1分でも早くアウトバストリートメント(ヘアオイルやミルク)をつけて、根元からドライヤーで乾かす。最後は冷風を当ててキューティクルを引き締める。

「水切り」「コーム」「しっかり乾かす」。この基本を守るだけで、あなたの髪は見違えるように若々しく、艶やかなものに変わります。

まとめ

今回は、市販のトリートメントを使ってサロン帰りのような艶髪を手に入れるためのプロの技術をお伝えしました。

特別な高級トリートメントを買い直す必要はありません。今日のお風呂タイムから、

・しっかり水気を切る
・中間〜毛先につける
・粗目のコームでとかす
・乳化させてからしっかり流す

このステップを試してみてください。翌朝の髪のまとまりと、手触りの違いにきっと驚くはずです。

ただ、髪質やダメージのレベル、クセの出方は本当に人それぞれ違います。もし「自分の髪にはオイルがいいの?ミルクがいいの?」「どうしてもパサつきが収まらない」という深い悩みがあれば、遠慮せずに担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。あなたの髪の履歴を一番よく知っているプロですから、きっと最適なアドバイスをくれるはずです。

これからも、現場で培ったリアルな髪の知識や、大人のためのヘアケアの本音を発信していきます。読者の皆様の毎日の美髪づくりに役立てていただけたら嬉しいです。今後ともぜひよろしくお願いします!

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