こんにちは、現役美容師のKAZUです。
美容師としてハサミを握り続けて、気づけば20年以上が経ちました。これまで何千人、何万人というお客様の髪と頭皮を見てきた僕ですが、最近お店に来られる30代から50代のお客様と話していて、すごく気になっていることがあるんです。
「最近、髪のパサつきがひどくて……」
「頭皮がベタつくから、毎日しっかり二度洗いしてるんです!」
「抜け毛が増えたから、汚れを残さないように泡立てて2回洗ってます!」
……ちょっと待ってください。それ、完全に逆効果です。今すぐその「シャンプーの二度洗い」、やめてください。
今日は、良かれと思って毎日二度洗いをして髪と頭皮を自ら痛めつけているあなたへ、20年の現場経験を持つ僕から、少し辛口な本音と正しい髪のケアについてお話しさせてもらいますね。
良かれと思ってやってない?「シャンプー二度洗い」の落とし穴
まず聞きたいんだけど、なんで二度洗いしようと思ったんですか?「すっきりしたいから」「1回目だと泡立ちが悪いから」「頭皮の匂いやベタつきが気になるから」……きっとそんな理由ですよね。お気持ちはめちゃくちゃ分かります。特に仕事や家事で忙しい毎日を送っていると、夜のお風呂くらいはサッパリ爽快にリセットしたいですもんね。
でもね、プロの僕から言わせてもらえば、その「すっきり感」と引き換えに、あなたの髪と頭皮は悲鳴をあげています。例えるなら、毎日顔をクレンジングオイルでゴシゴシ洗ったあとに、さらに洗顔フォームで二度洗いして、そのまま保湿もせずに放置しているようなもの。想像しただけで顔がカピカピになりそうでしょう?
特に30代を過ぎると、僕たちの体や髪は大きな曲がり角を迎えます。20代の頃と同じ感覚で「とにかく洗えばいい」「油分を取ればいい」というケアを続けていると、あっという間に老け髪まっしぐらですよ。
僕が「二度洗いは今すぐやめろ」と断言する理由
じゃあ、なんでそこまで僕が二度洗いを止めるのか。具体的な理由を3つ、本音でお話ししますね。
理由1:頭皮に必要な「油分」まで根こそぎ奪っている
頭皮のベタつきや匂いが気になるからって、二度洗いしていませんか?実はこれ、一番やっちゃいけない泥沼パターンです。
洗浄力が強い市販のシャンプーで二度洗いをすると、頭皮を護るために絶対必要な「バリア機能」としての皮脂まで綺麗さっぱり削ぎ落とされてしまいます。すると頭皮はどう反応するか?「やばい!潤いが足りない!皮脂を出さなきゃ!」と勘違いして、余計にドバドバと皮脂を分泌するようになるんです。
つまり、「洗えば洗うほどベタつく頭皮」を自分で作っちゃってるわけ。心当たり、ありませんか?
理由2:髪のキューティクルがズタズタになる
髪の毛って、濡れているときが一番無防備でダメージを受けやすい状態なんです。濡れると表面のキューティクルが開くからですね。
その開いた状態で、1回目、2回目とシャンプーの泡でゴシゴシ摩擦を加える。これ、髪にとってはヤスリで擦られているようなものですよ。必要な水分もタンパク質もどんどん流れ出てしまって、結果として「毛先がパサパサ」「毛先が枝毛だらけ」「ツヤが全くない」という悲しい髪になってしまうんです。
理由3:40代・50代からのエイジング毛を加速させる
30代後半から50代にかけて、女性も男性もホルモンバランスが変化して、生えてくる髪自体が細くなったり、うねりが出やすくなったりします。これを僕たちは「エイジング毛」と呼びます。
エイジング毛は、ただでさえデリケートで乾燥しやすいんです。そこに二度洗いの強い刺激を与え続けると、頭皮環境がどんどん悪化します。頭皮という「畑」がカラカラに干からびて栄養不足になれば、そこに生える「作物(髪)」が元気をなくすのは当然ですよね。抜け毛やペタンコ髪、うねりの原因を自分から作っているようなものなんです。
「でも、1回じゃすっきりしない!」という人へ
ここまで読むと、「じゃあどうすればいいの?1回目のシャンプーじゃ全然泡立たないんだけど!」って怒られそうですね(笑)。
大丈夫、理由があるんです。シャンプーの泡立ちが悪いのは、シャンプーの量が足りないからでも、洗う回数が足りないからでもありません。
実は、髪と頭皮の汚れの「約8割」は、シャンプーをつける前の「お湯でのすすぎ(予洗い)」だけで落ちるんです。これ、覚えておいてください。
泡立たない最大の原因は、この「予洗い」が適当だから。お湯でサッと濡らして、すぐにシャンプーをバシャッとつけていませんか?それでは髪の表面に付いたホコリや油分、スタイリング剤が弾いてしまって、泡立つわけがないんです。
二度洗いをして解決するのではなく、「シャンプー前の予洗い」を徹底する。これがプロの常識です。
プロが教える!髪と頭皮を蘇らせる「正しい1回シャンプー術」
今日からすぐに実践できる、髪を傷めずに頭皮を綺麗スッキリ洗い上げる「正しい1回シャンプー術」をお教えしますね。今夜のお風呂から試してみてください。
1:まずは1分半〜2分の「ぬるま湯予洗い」
シャンプーを手に取る前に、シャワーを頭皮にしっかり当てて、指の腹で頭皮を優しく揉み込むようにしながら「1分半から2分」すすいでください。「え、そんなに長つの?」と思うかもしれないけど、時計を見ると意外と長いですよ。
お湯の温度は38度〜39度のぬるま湯がベスト。熱すぎるお湯は必要な皮脂を溶かしてしまうのでNGです。この丁寧な予洗いで、汚れの8割とスタイリング剤の大半は洗い流せます。
2:シャンプーは手でしっかり泡立ててから頭皮へ
原液のシャンプーを直接頭皮につけてベタッと塗る人、即やめてください。刺激が強すぎます。
手ぐしでしっかり水気を切ったら、シャンプーを適量(ショートなら1プッシュ、ミディアム〜ロングで2プッシュ程度)手にとり、手のひらで軽く泡立ててから、後頭部や耳の後ろなど「皮脂分泌が多くて髪が太い部分」から塗布していきます。一番デリケートな頭頂部や生え際に最初につけるのはやめましょう。
3:洗うのは「髪」ではなく「頭皮」
予洗いをしっかりしていれば、びっくりするくらいモコモコに泡立ちます。その泡を使って洗うのは「髪」ではなく「頭皮」です。
爪を立てず、指の腹を使って頭皮を下から上へ持ち上げるように優しくマッサージしながら洗ってください。髪の毛自体は、流れてくる泡が通過するだけで十分綺麗になります。ゴシゴシ揉み込む必要は一切ありません。
4:すすぎは洗う時間の「倍」かける
実はシャンプーで一番大切なのは「すすぎ」です。シャンプー剤が頭皮に残っていると、それが酸化して匂いやフケ、痒み、抜け毛の最大の原因になります。
洗うのに1分かけたなら、すすぎには2分かけましょう。耳の裏、首元、生え際など、シャンプーが残りがちな場所を意識して、頭皮にお湯が行き渡るようにしっかり洗い流してください。
【例外】どうしても二度洗いが必要なパターンとは?
ここまで「二度洗いはやめろ!」と強く言ってきた僕ですが、実はサロンの現場でも、例外的に二度洗いをすることがあります。
それは以下のような場合だけです。
・ワックスやスプレーなどのハードなスタイリング剤をガチガチに固めている日
・スポーツなどで汗や皮脂を異常にかいた日
・アウトバストリートメント(オイル等)を大量につけすぎた日
こういう日は、1回目の予洗いやシャンプーだけではスタイリング剤の油分が落ちきらないことがあります。そんな時は、無理に1回で終わらせようとせず、二度洗いしてもOKです。
ただし!その時の二度洗いのやり方にはコツがあります。
1回目はシャンプーを半量だけ手に取り、髪の毛についたスタイリング剤を落とすためだけに「髪表面」に軽く泡を馴染ませて、すぐサッと流す。頭皮はゴシゴシ洗わない。
そして2回目に、通常の「頭皮をマッサージするように洗うシャンプー」を行う。
この「1回目は髪の油分落とし、2回目は頭皮洗い」という役割分担ができるなら、二度洗いもアリです。でも、日常的に毎日二度洗いするのは、やっぱり絶対にダメですよ。
毎日の小さな勘違いが、あなたの髪の寿命を縮めている
いかがでしたか?
「すっきりさせたいから」「なんとなく昔からそうしているから」という理由で続けていた二度洗いが、実はあなたの大切な髪と頭皮を痛めつけていたという現実に、少しショックを受けた方もいるかもしれません。
でも、落ち込む必要はありませんよ。今日から洗い方を変えればいいだけなんですから。
髪の毛って、本当に素直です。間違ったケアをやめて、正しい扱いをしてあげれば、30代からでも50代からでも、必ず応えてくれます。ツヤを取り戻し、ハリ・コシが出て、毎朝鏡を見るのが楽しくなるはずです。
髪は、あなたの印象を大きく左右する「一生モノの額縁」です。自分の髪をもっと愛して、大切に扱ってあげてくださいね。
もちろん、髪質や頭皮の状態は一人ひとり全く違います。「自分に合うシャンプーが分からない」「どうしても頭皮の悩みが消えない」という方は、次にお店に行ったときに、ぜひ担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。僕たち美容師は、あなたの髪の一番の理解者ですから、きっと力になってくれるはずです。
これからも、現場のプロだからこそ言える髪の本音や、本当に役立つケア情報を分かりやすく発信していきます。
読者の皆様の髪がもっと美しく、健康になるお手伝いができれば嬉しいです。これからもブログを見ていただけるように、ためになる記事を書いていきますので、どうぞよろしくお願いします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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