こんにちは、現役美容師のKAZUです。
ハッキリ言います。30代を過ぎてから「なんだか最近、髪がパサついてまとまらない」「高いトリートメントを使っているのに全然効果が出ない」って悩んでいませんか?
サロンに来るお客さまからも、毎日そんなため息交じりの相談を受けます。みんな必死になって高級なシャンプーを買ったり、美容室で高いトリートメントのメニューを追加したりするんだけど、僕から言わせれば「ちょっと待って、その前にやることあるでしょ?」って話なんです。
実は、あなたの髪がパサついて見える原因、高いヘアケア製品のせいじゃありません。毎日の「ブラッシング」に原因があることがほとんど。もっと言えば、ブラッシングのときに出る「静電気」のせいで、自ら髪をボロボロに傷つけてしまっているんですよ。
キャリア20年以上のプロとして、今回はちょっと辛口に、でも誰よりも親身になって、髪が劇的にまとまる「大人のブラッシング術」を徹底的に解説します。これを知るだけで、明日からの髪のツヤが本当に変わるから、ぜひ最後まで付き合ってくださいね。
なぜあなたの髪はパサつくのか?その正体は静電気
まず、大人の髪の現実からお話ししましょう。悲しいけれど、30代、40代、50代と年齢を重ねるごとに、私たちの髪は水分も油分も減っていきます。これはお肌の乾燥と同じで、誰もが避けては通れない自然なエイジング現象です。
水分を失って「乾燥しやすくなった髪」は、どうなるか分かりますか?そう、極めて静電気を帯びやすくなるんです。
静電気なんて、冬場にセーターを脱いだときにパチパチするくらいでしょ?と思ったら大間違い。髪の毛同士、あるいはブラシと髪がこすれ合うことで、日常的に小さな静電気が発生しています。この静電気が、大人世代の髪に致命的なダメージを与えているんです。
静電気が起きると、髪の一番外側にある「キューティクル」というウロコ状のバリアがめくれ上がってしまいます。キューティクルがめくれると、髪の内部にある大切な水分や栄養がどんどん外に逃げていってしまう。つまり、自分で髪をブラッシングするたびに、静電気を起こして髪の栄養を垂れ流しにしているようなものなんです。怖くないですか?
さらに、静電気を帯びた髪は、空気中のホコリや花粉、排気ガスなどを磁石のように引き寄せます。これが髪に付着すると、手触りはさらにザラザラになり、ツヤも消え失せてしまいます。「ちゃんと洗っているのに髪がゴワつく」という人は、まさにこの静電気のループにハマっている可能性が大なんです。
やってはいけない!髪をボロボロにするNGブラッシング
ここで一度、胸に手を当てて普段の自分の行動を振り返ってみてください。もし、これから紹介する「NGブラッシング」を一つでもやっていたら、今すぐやめてください。せっかくの美髪ケアが、すべて台無しになっていますよ。
プラスチック製のブラシでガシガシとかす
100円ショップやホテルのアメニティでもらえるような、プラスチック製やナイロン製のブラシを愛用していませんか?「とかせれば何でも一緒でしょ」なんて思っていたら、今すぐゴミ箱行きです。
プラスチックは、静電気を最も発生させやすい素材の一つ。これで乾燥した大人の髪をガシガシとかすなんて、髪にとっては拷問以外の何物でもありません。摩擦でキューティクルを引きちぎり、枝毛や切れ毛を大量生産しているようなものです。大人の髪には、道具選びから気を配るのが鉄則です。
濡れた髪をいきなりブラッシングする
お風呂上がり、濡れた状態の髪を目の細かいコームやブラシで一気にとかしていませんか?これ、美容師から見ると本当に冷や汗が出る光景です。
髪は濡れているとき、一番デリケートな状態になります。水分を含んで柔らかくなっているため、少しの引っ張りでも簡単にブチブチと切れてしまうし、ゴムのように伸びて戻らなくなってしまいます。そんな無防備な状態の髪にブラシを通すのは、傷口をヤスリでこするようなものです。
毛先がもつれているのに根元から一気に引っ張る
朝、急いでいるからといって、頭頂部(根元)から一気に毛先に向かってブラシをグイッと通していませんか?途中で引っかかったら、力任せにフンッと引きちぎるように通す。心当たりがありますよね?
もつれは必ず毛先に溜まります。それを根元から無理やり引き下ろすと、もつれがさらにきつく絡まり合って、にっちもさっちもない巨大な「毛玉」になってしまいます。それを力で引きちぎれば、当然髪はちぎれ、毛先はチリチリになります。髪への愛情がゼロのブラッシングは、見た目も心も貧相に見せてしまいますよ。
プロが明かす髪が劇的にまとまる正しいブラッシング術
お待たせしました。ここからは、髪が嘘のようにしっとりとまとまり、ツヤが復活するプロ直伝のブラッシング術を伝授します。特別な技術はいりません。ただ「やり方」と「道具」を変えるだけです。
髪を傷めないブラシの選び方
まず、絶対に投資してほしいのが「ブラシ」です。何千円もするトリートメントを毎月買うくらいなら、一生モノの良いブラシを1本買った方が、コストパフォーマンスは圧倒的に高いです。
大人世代に絶対おすすめしたいのが、「天然毛」のブラシ。特に「豚毛(ぶたげ)」や「猪毛(いのししげ)」のブラシです。天然の毛には適度な水分と油分が含まれているため、髪を通しても驚くほど静電気が起きません。
さらに、天然毛のブラシを使うと、頭皮の天然の油分(皮脂)を毛先まで均一に運んでくれるという素晴らしいメリットがあります。これこそが、どんな高級オイルにも勝る、天然のヘア美容液です。髪が細くて柔らかい人は「豚毛」、太くて硬い人はコシのある「猪毛」を選ぶと間違いないですよ。また、ピンの土台がクッションになっている「パドルブラシ」も、頭皮への負担が少なくておすすめです。
基本は毛先から段階的にほぐす
ブラッシングのゴールデンルールは「毛先から」です。これ、テストに出るくらい重要です。
まずは、一番もつれやすい毛先5センチから10センチのところをやさしくほぐします。引っかかったら、絶対に無理に引っ張らず、指先で優しくほぐしてから、もう一度ブラシを通してください。毛先がスルスルと通るようになったら、次は中間から毛先へ。最後に、ようやく根元から毛先へとブラシを通していきます。
この「段階的ブラッシング」をするだけで、摩擦による切れ毛は9割減らせます。だまされたと思って、明日の朝からやってみてください。手触りの違いに驚くはずです。
朝・日中・夜のタイミング別アプローチ
ブラッシングは、いつやってもいいわけではありません。適切なタイミングで行うことで、その効果は倍増します。
まずは「朝のスタイリング前」。寝癖がついたままアイロンを当てたりスタイリング剤をつけたりするのはNG。まずはブラッシングで髪の絡まりをほどき、キューティクルを整えてからスタイリングに入ります。これだけで、スタイリング剤のなじみが良くなり、一日中崩れないまとまりが手に入ります。
次に「日中のケア」。オフィスでエアコンの風にさらされ、乾燥してパサついてきたなと感じたら、優しく1ブラシ。静電気を抑えるウッド(木製)のコームや、携帯用の小さな天然毛ブラシをバッグに忍ばせておくと便利です。パサつきを感じた瞬間にリセットするのが、大人の身だしなみです。
そして最も重要なのが「夜、シャンプーの前」です。実は、これをしていない人が多すぎる。お風呂に入る前に頭皮からしっかりブラッシングすることで、髪についた1日のホコリやスタイリング剤、そして頭皮の汚れを浮かび上がらせることができます。これをしておくだけで、シャンプーの泡立ちが劇的に良くなり、髪同士の摩擦を防いで優しく洗うことができるんです。シャンプー前のブラッシングは、美髪への一番の近道ですよ。
ブラッシングの効果を2倍にする大人の裏ワザ
ここまでで基本的な方法はマスターできましたが、さらに髪のツヤとまとまりを異次元のレベルに引き上げるプロの裏ワザを2つご紹介します。
ヘアオイルやミストの正しい併用方法
「ブラシを通すときに、どうしても引っかかるし静電気が起きる」という乾燥が深刻な方は、ブラッシングの前に「ヘアミスト」や「軽いヘアオイル」をほんの少しだけなじませてください。
ポイントは、直接ブラシにつけるのではなく、自分の手に薄く伸ばしてから、髪の中間から毛先に手ぐしでなじませること。その水分と油分のベールがある状態でブラッシングをすると、摩擦はほぼゼロになります。水分が補給された髪にブラシを通すことで、ツヤの出方が本当に変わります。特に冬場やエアコンが効いた室内では、このワンステップがあなたの髪を救います。
頭皮ケアを意識したスカルプブラッシング
30代からの髪の悩みは、毛先だけでなく「根本のボリューム」や「白髪」「うねり」など、頭皮環境の変化からくるものが増えてきますよね。健康な髪は、健康な頭皮からしか生まれません。
そこで意識してほしいのが、ブラシのピンを頭皮に優しく当てて行う「頭皮マッサージ」を兼ねたブラッシングです。先が丸くなっているクッションブラシを使い、頭頂部に向かって下から上へと引き上げるようにブラシを動かします。
これにより、頭皮の血行が劇的に促進され、髪に栄養が行き渡りやすくなります。また、お顔のリフトアップ効果も期待できるので、一石二鳥。大人のブラッシングは、髪だけでなく「頭皮を耕す時間」でもあるのです。
髪の扱い方一つで、あなたの印象はガラリと変わる
いろいろと厳しいことも言いましたが、僕が言いたいのは「髪は、あなたの手をかけた分だけ、必ず応えてくれる」ということです。
どんなに綺麗にお化粧をして、素敵なお洋服を着ていても、髪がパサついてボサボサだと、それだけで疲れて見えたり、老けた印象を与えてしまったりします。逆に、髪に自然なツヤとまとまりがあるだけで、上品で、健康的で、生き生きとした大人の余裕が漂うものです。
高いお金をかけて特別なケアをする前に、まずは毎日使う「ブラシ」を見直し、その「通し方」を少しだけ優しく変えてみてください。それだけで、あなたの髪の未来は確実に変わります。明日からさっそく、自分の髪をいたわる大人のブラッシングを始めてみませんか?
もちろん、髪のクセや乾燥の度合い、頭皮の状態は人それぞれ違います。「私の髪質にはどんなブラシが合うんだろう?」「このパサつき、本当にブラッシングだけで治るのかな?」と、もし自分だけで解決できない悩みがあれば、担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。プロの目であなたの髪を直接見て、あなたに一番合ったアドバイスをくれるはずです。
これからも、皆さんの髪がもっと美しく、毎日が楽しくなるようなヘアケアの本音をお届けしていきます。読者の皆様、これからも見ていただけるように、よろしくお願いします。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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