こんにちは、現役美容師のKAZUです。
美容師を始めて20年以上。これまで延べ数万人以上の髪を触ってきましたが、最近つくづく思うことがあります。それは、30代を過ぎて「なんとなく」で白髪染めやカラーを選んでいる人が多すぎるってこと。ぶっちゃけ、その「なんとなく」が、あなたの見た目年齢を5歳も10歳も老けさせている原因かもしれませんよ?
20代の頃は何をやっても若さでカバーできました。でも、30代、40代、50代と年齢を重ねるにつれて、髪は確実に体力を失っていきます。そんな繊細な「大人世代の髪」に、昔と同じ感覚で強い薬剤をぶち込んでいたら、そりゃあ髪も悲鳴を上げます。ツヤは消え、パサつきが目立ち、最終的には「老け見え」一直線です。
今日は、プロの視点から「ヘアカラー」と「ヘアマニキュア」の決定的な違いと、あなたが本当に選ぶべきなのはどちらなのか、忖度なしの辛口でお話ししようと思います。これを読めば、次回の美容室でのオーダーが変わるはずですよ。
髪を「壊す」カラーと「包む」マニキュアの正体
まず、ここを勘違いしている人が多すぎます。一般的な「ヘアカラー(おしゃれ染めや白髪染め)」と「ヘアマニキュア」は、全くの別物です。リンゴで例えるなら、ヘアカラーは皮を剥いて中身まで色を染み込ませるもの。ヘアマニキュアは、皮の上から真っ赤なワックスを塗るようなものです。
ヘアカラーは、髪の表面にある「キューティクル」というバリアを無理やりこじ開けます。その中に染料を押し込んで、さらに髪本来のメラニン色素を壊して明るくする。だから、自由自在な色味が楽しめるし、白髪もしっかり染まります。でもね、バリアをこじ開けて中を壊すんだから、当然ダメージはゼロじゃありません。いや、むしろ相当な負担です。
一方でヘアマニキュアは、髪の表面をコーティングするだけ。キューティクルを無理に開くことはありませんし、髪の中の色素も壊しません。だからダメージはほぼゼロ。それどころか、コーティングのおかげで髪にハリやコシ、ツヤが出るんです。これだけ聞くと「マニキュアの方がいいじゃん!」と思うかもしれませんが、そう単純じゃないのが美容の奥深いところなんですよ。
ヘアカラーを選び続けるべき人の条件
「ダメージがあるならカラーはやめたほうがいいの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。ヘアカラーには、マニキュアには絶対にできない「武器」があるからです。それは「髪を明るくできること」と「色のバリエーションが無限であること」です。
白髪が目立ってきたけど、全体的に明るいブラウンを楽しみたい。あるいは、透明感のあるアッシュ系にしたい。こういう希望があるなら、迷わずヘアカラー一択です。マニキュアには黒い髪を明るくする力はありません。黒い画用紙に透明な紫のペンで色を塗っても、黒いまんまでしょ?それと同じです。
ただし、大人のヘアカラーには「条件」があります。それは、美容室でちゃんとしたケアをセットで行うこと。市販の安い毛染めでセルフカラーなんて、論外です。あれは誰が塗っても染まるように薬剤がめちゃくちゃ強く設定されています。30代以降の細くなった髪にセルフカラーを繰り返すのは、自ら「老け髪」を製造しているようなもの。プロから言わせれば、自殺行為に近いですよ。
明るさを求めるなら代償を払う覚悟を持て
明るい髪色は顔色をパッと明るく見せてくれるメリットがありますが、その分、乾燥しやすくなるというデメリットも引き受けなきゃいけません。もしあなたが「髪を明るくしたい、でもケアは面倒くさい」なんて言っているなら、悪いことは言いません、今すぐその考えを捨ててください。カラーを選ぶなら、トリートメントやホームケアはセット。これがプロとしての本音です。
ヘアマニキュアが「大人世代」の救世主になる理由
さて、ここからが本題です。僕が30代後半から50代の方に、もっと活用してほしいと思っているのが「ヘアマニキュア」です。なぜなら、この世代の悩みは「白髪」だけでなく、「髪のボリューム不足」や「ツヤの喪失」だからです。
ヘアマニキュアは、髪の表面に膜を張ります。この膜が「サポーター」のような役割をして、細くなった髪に芯を作ってくれるんです。染め上がりの手触りはツルツルで、天使の輪っかができやすい。これ、大人世代にはめちゃくちゃ嬉しい効果だと思いませんか?
また、地肌に薬剤をつけずに塗るのがマニキュアの基本です。加齢とともに敏感になった頭皮を保護できるのも大きなメリット。「最近、カラーをすると頭皮がヒリヒリするんだよね」という方は、もう体が「カラーは限界だよ」とサインを出している証拠。そんな時こそマニキュアの出番なんです。
マニキュアの「不便さ」を愛せるか
いいことばかり言ってもフェアじゃないので、マニキュアの欠点もはっきり言っておきます。まず、先ほども言った通り「地毛より明るくはできない」こと。そして、色落ちがやや早いこと。洗髪のたびに少しずつ表面のコーティングが剥がれていくので、1ヶ月もすれば色が薄くなったと感じるでしょう。
それと、根元ギリギリから塗る技術が必要なので、カラーほど「根元ベタ塗り」ができず、数ミリだけ染まらない部分が残ることもあります。でも、その数ミリの差よりも、髪全体の健康やツヤを優先する。この「引き算の美学」がわかるようになると、あなたの髪は見違えるほど綺麗になりますよ。
どっちが正解?あなたの「優先順位」を整理しよう
結局のところ、どっちが良いかはあなたの「悩み」の優先順位で決まります。ここで、プロの僕が判断基準をズバッと整理してあげましょう。
ヘアカラーを選ぶべき人
・地毛よりも明るい色を楽しみたい人
・白髪を根元から1ミリも残さず、完璧に塗りつぶしたい人
・毎日しっかりトリートメントをして、髪をいたわる余裕がある人
・アッシュやピンクなど、絶妙なニュアンスの色味にこだわりたい人
ヘアマニキュアを選ぶべき人
・これ以上、髪を傷ませたくない「ダメージレス重視」の人
・髪にハリやコシがなくなってきて、ボリュームが欲しい人
・頭皮が弱く、ジアミンアレルギーなどが心配な人
・自然な色味で、髪にツヤだけをプラスしたい人
どうですか?自分がどっちのタイプか見えてきましたか?「なんとなく」で選んでいた時よりも、今の自分に必要なものがはっきりしたはずです。
プロが教える「老け見え」を防ぐ究極の裏技
実は、もう一つおすすめの選択肢があります。それは「併用」です。これ、意外と知らない人が多いんですが、美容室では当たり前のように行われているテクニックです。
例えば、白髪が気になる根元だけはしっかり「ヘアカラー」で染めて、すでに色落ちしている毛先にはダメージゼロの「ヘアマニキュア」を重ねる。こうすることで、根元の白髪はしっかりカバーしつつ、毛先にはダメージを与えずにツヤと色味を戻すことができます。これを「リタッチ+マニキュア」と言います。
毎回全体を強いカラー剤で染めている人、本当にやめてください。毛先なんて何度も薬剤を重ねる必要はないんです。一度明るくした場所には、色を乗せるだけで十分。この引き算の考え方を取り入れるだけで、半年後のあなたの髪質は別人に変わりますよ。これ、マジです。
市販品に手を出す前に知っておいてほしいこと
最後に、これだけは言わせてください。ドラッグストアに並んでいる「ヘアマニキュア」や「カラートリートメント」を自分でやるのも、あまりおすすめしません。確かにマニキュアはダメージが少ないですが、その分「染着力」がめちゃくちゃ強いんです。
もし自分で塗って、地肌や耳、おでこについてしまったら……。3日くらいは落ちませんよ。プロはそれを熟知しているからこそ、数ミリの隙間を狙って神業のような手つきで塗るんです。あと、セルフマニキュアを繰り返した髪は、次に美容室で「色を変えたい」と思った時に、色がなかなか抜けなくて修正が非常に難しくなります。
「安く済ませたい」という気持ちはわかります。でも、その代償として「修正不可能なムラ」や「頭皮のトラブル」を抱えてしまうのは、結局コストパフォーマンスが悪すぎます。髪はあなたの印象を決める最大の武器。そこにかけるお金は、自分への投資だと思ってください。
髪が変われば、鏡を見るのが楽しくなる
30代から50代は、心も体も変化が激しい時期です。髪質が変わるのは当たり前。大事なのは、その変化を無視して昔のやり方に固執するのではなく、今の自分に合った「ベストな選択」をすることです。
ヘアカラーの華やかさを取るか、ヘアマニキュアの健やかさを取るか。それとも両方のいいとこ取りをするか。正解は一つではありませんが、この記事を読んだあなたなら、もう「なんとなく」で選ぶことは卒業できるはずです。
髪にツヤが戻れば、肌も綺麗に見えます。顔全体のリフトアップ効果すら感じられるはず。ぜひ、次回の美容室では「私の髪、マニキュアの方が合ってますか?」と聞いてみてください。プロならきっと、あなたの髪質を見極めて最適な提案をしてくれるはずですよ。
悩みがあれば、担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。あなたの髪を一番よく知っているのは、目の前のプロですからね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。読者様にこれからも役立つ情報をお届けできるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。KAZUでした!


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