「ブリーチなしでどこまで明るくなる?」傷ませたくない大人世代へプロが教えるリアルな限界

こんにちは、現役美容師のKAZUです。

美容師歴も20年を超えて、毎日いろんなお客様の髪と向き合っています。特に30代から50代の「大人世代」のお客様から、喉から手が出るほど欲しい!という勢いで聞かれるのが、この質問です。

「ねえKAZUさん、髪を傷ませたくないんだけど、ブリーチなしでどこまで明るくできるの?」

わかる、めちゃくちゃわかりますよ。仕事や家庭もあるし、品は保ちたい。でも重たい黒髪はイヤ、ちょっと垢抜けた透明感のある明るいカラーにしたい。だけどブリーチしてパサパサのエイジング毛になるのは絶対に避けたい……。その気持ち、痛いほど理解できます。

だからこそ、今日はプロの立場から、忖度なしの「リアルな限界」をハッキリとお伝えしようと思います。SNSのキラキラした情報に惑わされている人は、ちょっと耳が痛いかもしれないけれど、あなたの髪を守るために本音で語りますね。

結論!ブリーチなしで明るくできる「本当の限界」とは?

いきなり結論からいきましょう。ブリーチ(脱色剤)を使わずに、通常のヘアカラー剤だけで明るくできる「本当の限界」は、業界の基準でいうと「12〜13トーン」あたりです。

「トーンって言われてもピンとこないよ」という人のために説明すると、日本人の自毛(黒髪)はだいたい「4〜5トーン」です。就活生や固い職業の人が塗る落ち着いた茶髪が「7〜8トーン」。そして、遠目で見ても「あ、あの人結構明るい茶髪だな」とわかるのが「12〜13トーン」くらいだと思ってください。ちなみに、金髪は「14トーン以上」になります。

つまり、ブリーチをしなくても「しっかり明るい茶髪」にはできます。黒髪から見れば、かなりの変身度合いですよね。

「なんだ、じゃあ結構明るくできるじゃん!」と思ったあなた。甘い!ここで期待しすぎるのは禁物です。ここからが、カリスマ美容師としての「辛口な本音」の始まりです。

「12〜13トーン」まで上がるのは、元々の髪質が良い人だけ

実は、誰でも一発で12〜13トーンまで明るくなるわけではありません。髪質というのは一人ひとり全然違います。

・元々の髪が細くて柔らかい人(猫っ毛)
・自毛が少し赤みの少ないブラウンっぽい人

こういう人は、ブリーチなしでもすんなり12〜13トーンまで上がりますし、綺麗な透明感が出やすいです。でもね、日本人の多くはそうじゃありません。

・髪が太くて固い、しっかりしている人
・自毛が真っ黒で、赤みが強い人

このタイプのお客様が「ブリーチなしで一番明るい色にしてください!」と言ってカラー剤を塗っても、初回で到達できるのは「9〜10トーン」くらいが関の山です。おまけに、日本人の髪特有の「赤み・オレンジみ」が強く残った、ちょっと野暮ったいブラウンになりがちなんです。

だから、「ブリーチなしの限界=12〜13トーン」というのは、あくまで条件が揃った時の「理論上の限界値」だと思ってくださいね。

「インスタのブリーチなしカラー」に騙されるな!美容師の裏事情

ここ、一番言いたいところです。スマホでInstagramやTikTokを開くと、「#ブリーチなし」「#ミルクティーベージュ」「#透け感カラー」なんて可愛らしい画像がたくさん出てきますよね。「ブリーチなしでこんなまろやかな外国人風カラーになれるんだ!」と画像を持って来られるお客様、毎日たくさんいらっしゃいます。

でもね、ハッキリ言います。あの画像の8割は、素直に信じちゃダメです!

なぜか?美容師の裏事情を暴露しちゃいましょう。

まず1つ目は、「光の加減と画像の加工」です。サロンの強力な撮影用ライトを当てて、一眼レフで撮って、さらにアプリで赤みを削る加工をすれば、10トーンの普通のブラウンでも「透明感バツグンのミルクティーカラー」に見せることができます。太陽の下や室内で見たら、普通の茶髪だったりするわけです。

2つ目は、「過去の履歴を隠している」パターン。「今回はブリーチしていません(=過去にブリーチ歴あり)」とか、「実は細いハイライト(ブリーチ)が全体に入っている」「半年前のブリーチが残っている」という状態なのに、「ブリーチなし!」と謳っているケースが山ほどあります。

真っ黒な地毛から、ブリーチなしで1回のカラーで、あのインスタに出てくるようなグレーっぽい色や赤みの全くないミルクティー色になるなんて、科学的にほぼ不可能です。これを理解しておかないと、「美容室に行ったのに全然写真と違う…」と悲しい思いをすることになりますよ。

大人世代(30〜50代)が「ブリーチなし明るめ」を目指す時の3つの壁

さて、ここからは特に30代、40代、50代の読者のみなさんに関係するお話です。大人世代が「髪を傷ませずに明るくしたい」と思った時、20代の頃にはなかった「3つの壁」が立ちはだかります。

壁1:白髪染め(グレイカラー)の履歴と白髪の存在

大人世代の最大の悩み、それは白髪ですよね。もしあなたが過去に「しっかり白髪を隠すための暗い白髪染め」をしていたとしたら、これが最大の障害になります。

白髪染めの絵の具(染料)は、めちゃくちゃ濃くて強いんです。一度暗い白髪染めが入ってしまった髪は、いくら一番明るいブリーチなしカラー剤を塗っても、ビクともしません。無理に明るくしようとすると、生えてきた根元だけが明るくなって、毛先が暗いままという「逆プリン状態」になって大失敗します。

また、これから白髪染めをしたい人も問題です。「白髪をしっかり染めること」と「髪全体を明るくすること」は、カラー剤の仕組みとして真逆の作用なんです。明るくすればするほど、白髪への色の入りは甘くなり、キラキラ浮いて見えてしまいます。

壁2:髪のエイジング(加齢による体力低下)

30代後半くらいから、「なんだか昔より髪が細くなった」「パサつきやすくなった」「ツヤがなくなった」と感じていませんか?それが髪のエイジング(加齢)です。

ブリーチを使わないとはいえ、カラー剤で一番明るいトーン(12〜13トーン)を出すということは、アルカリ剤という薬のパワーを最大まで使うということです。つまり、ブリーチほどではないにしても、髪にはそれなりの負担がかかります。

10代や20代の健康で元気な髪なら耐えられても、大人のエイジング毛に強いカラー剤を何度も重ねると、ブリーチしていなくてもジリジリとしたパサつきの原因になってしまうんです。「傷ませたくないからブリーチなし」を選んだのに、結局パサついて老けて見えたら元も子もないですよね。

壁3:過去の施術履歴(黒染めや縮毛矯正)

大人世代になると、髪の悩みが増える分、美容室での履歴も複雑になります。「くせ毛が気になって縮毛矯正をかけている」「髪質改善ストレートをした」という方も多いでしょう。

縮毛矯正がかかっている髪は、熱でタンパク質が固まっているため、カラー剤が反応しにくく、明るくなりにくかったり、逆に一気にダメージが進んでバサバサになったりします。過去に自分で黒染めをした、あるいは暗めのカラーをした履歴が毛先に残っている場合も、ブリーチなしで綺麗に明るくするのは至難の業です。

ブリーチなしで「最大限明るく&上品に見せる」プロの技

「じゃあ、大人世代は明るくするのを諦めなきゃいけないの!?」
……なんて、落ち込まないでください!カリスマ美容師として20年やってきた僕が、諦めさせるわけないじゃないですか。

ブリーチを使わずに、大人世代の髪を傷ませず、かつ品のある明るいカラーに仕上げるための「正しいアプローチ」を伝授します。

1回の施術で完成させようとせず「育てていく」

これが一番大切です!1回のカラーで一気に明るくしようとすると、どうしても強い薬を使わなければならず、赤みも残りやすいです。

僕がおすすめするのは、「育て髪」という考え方。例えば、2ヶ月に1回美容室に行くとしたら、毎回「ブリーチなしで一番明るいアッシュ系やベージュ系のカラー」を重ねていくんです。

1回目は9トーン、2回目は10トーン、3回目は11トーン……というように、段階を踏んで徐々に髪のベースを明るくしていきます。こうすることで、髪への負担を最小限に抑えつつ、何度も重ねたカラー色素のおかげで、赤みの抜けた透明感のある明るい髪に育っていきます。

焦りは禁物。大人の綺麗は「育てるもの」なんです。

「明るさ」ではなく「色味とツヤ」で明るく見せる

髪って、実はトーン数値(数字上の明るさ)だけがすべてじゃないんです。

例えば、同じ10トーンでも、パサついた赤みの強いブラウンと、しっかりツヤがあって黄みを抑えた「ミルクティーベージュ」や「オリーブベージュ」では、後者の方が圧倒的に柔らかく、垢抜けて明るく見えます。

大人世代が目指すべきは、ただ単に明度が高いだけのスカスカな髪ではなく、「ツヤと透明感があることで明るく見える髪」です。アッシュ(青み)やオリーブ(緑み)、バイオレット(紫み)などを絶妙に調合することで、ブリーチなしでも嫌な赤みを消し、光に透けるような質感を出すことができるんですよ。

白髪があるなら「白髪ぼかし」という選択肢

白髪が気になり始めた大人世代には、「白髪を真っ黒に埋める」のをやめることを提案します。

白髪染めではなく、ファッションカラー(おしゃれ染め)を使って白髪にほんのり色をのせる、あるいは白髪を活かして明るいベースを作る「白髪ぼかし」という手法があります。これならブリーチを使わなくても、全体を10〜11トーンくらいの華やかな明るさに保ちながら、白髪を目立たなくさせることが可能です。

傷ませないために!大人世代が絶対やるべきホームケア

「ブリーチなしだからホームケアは適当でいいや〜」なんて思っていたら大間違いですよ!先ほども言った通り、ブリーチなしで一番明るい色にするのも、髪には相応の負荷がかかっています。

せっかく綺麗に育てるカラーをしても、家でのケアがボロボロだったら、一気に色落ちしてパサパサの「疲れたおばさん・おじさん髪」になってしまいます。最低限、次の3つだけは守ってください。

・シャンプーは洗浄力の強すぎる市販品を避け、アミノ酸系の優しいものを使う
・お風呂上がりは髪を濡れたまま放置せず、すぐにドライヤーで乾かす
・アイロンやコテを使う時は、150度以下の低めの温度に設定する

これだけで、カラーの持ちもツヤ感も劇的に変わります。自分の髪を愛してあげてくださいね。

まとめ:本当の「限界」はあなたの髪の歴史で決まる

長くなりましたが、「ブリーチなしでどこまで明るくなるか?」の答え、伝わりましたでしょうか。

理論上の限界は12〜13トーン。でも、あなたの髪の元々の質、過去のカラー履歴、白髪染めの有無、そしてエイジングの進み具合によって、その「リアルな限界」は人それぞれ全く違います。

だからこそ、ネットの情報やSNSの写真をそのまま鵜呑みにして「この通りにしてください!」と美容室に駆け込むのは危険です。大切なのは、今のあなたの髪の状態をプロに正しく診断してもらうこと。

もし「自分の髪でどこまで明るくできるんだろう?」「傷ませずに綺麗になりたいな」という悩みがあれば、担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。

あなたの髪の歴史を一番知っている美容師さんなら、きっとあなたに寄り添った、一番ダメージの少ないベストな提案をしてくれるはずです。

髪が変われば、気分が上がります。髪が綺麗になれば、毎日がもっと楽しくなります。大人世代の髪のおしゃれ、諦めずに一緒に楽しんでいきましょうね!

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。これからも髪の悩みに寄り添うリアルな本音を発信していきますので、どうぞよろしくお願いします!また次回の記事でお会いしましょう!現役美容師のKAZUでした!

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