こんにちは、現役美容師のKAZUです。
キャリアも20年を超え、毎日たくさんのお客様の髪と向き合っています。特に僕のサロンには、30代から50代、あるいはそれ以上の年齢層のお客様が多くいらっしゃいます。みなさん、共通して抱えているのが「髪のボリューム不足」という悩み。ペタッとしたトップ、寂しく見える分け目……。「なんとかして若々しく見せたい!」という気持ち、本当に痛いほどよく分かります。
そこで多くの人が行き着く解決策が「パーマをかけること」です。確かに、パーマは手っ取り早くボリュームを出すための最強の武器になります。でもね、ちょっと待ってください。
街を歩いていると、たまに見かけませんか?「ボリュームを出そうとした結果、おばちゃん感全開のチリチリ頭になってしまっている人」を。一方で、同じ50代なのに「風になびくような、ふんわり柔らかい、上品で若々しいヘアスタイルを楽しんでいる人」もいます。この二人の差は一体どこにあると思いますか?
今回は、20年間現場で数万人の髪を触ってきた僕が、50代のボリュームUPパーマで「チリチリ大惨事」になる人と「ふんわり若返る」人の決定的な違いを、本音で、少し辛口にお伝えします。お茶でも飲みながら、耳を傾けてみてくださいね。
なぜ50代の髪にパーマをかけるとチリチリになりやすいのか
まず、現実を直視することから始めましょう。辛口でごめんなさい。でも、これを理解していないと、どんなに高い美容室に行っても失敗します。
ズバリ言います。50代の髪は、20代の頃とはまったく別物です。
年齢を重ねると、ホルモンバランスの変化や頭皮の老化によって、髪の毛一本一本が細くなり、中の栄養分(ケラチンなど)がスカスカになっていきます。専門用語っぽく言うと「エイジング毛」ってやつですが、要するに「髪の体力がめちゃくちゃ低下している状態」なんです。お肌で言うなら、乾燥してバリア機能が弱まった超デリケートな状態ですね。
そんな「体力が限界寸前の髪」に対して、昔と同じような感覚で強いパーマ液を使い、頭皮からギリギリまで細いロッド(髪を巻く道具)でグリグリに巻いてみてください。どうなると思いますか?
答えは簡単、髪が薬剤と熱のパワーに耐えきれず、チリチリに「爆発」します。ボリュームが出るどころか、ツヤが一切消え失せ、パサパサのタワシのような質感になってしまう。これが、チリチリおばちゃんパーマが誕生する悲しいメカニズムです。
チリチリになってしまう人の残念な3つの特徴
では、具体的にどんな人が「チリチリロード」を突き進んでしまうのか。僕が見てきた「失敗する典型パターン」を3つ紹介します。心当たりがないか、胸に手を当てて聞いてみてください。
とにかく強くかけてと美容師に無理なオーダーをする
「すぐに取れちゃうともったいないから、強めにかけておいて!」「とにかく頭頂部を立たせたいから、根元からしっかり!」
これ、美容室でよく聞くセリフです。お気持ちは分かりますよ。お金を払うんだから、長持ちさせたいですよね。でも、これが一番危険なんです。
現代の50代の髪に「強い薬で根元からしっかり」かけると、上品なボリュームではなく、ただの「昭和のパーマ」になります。パーマは「強くかけるもの」ではなく、「必要なところに、必要な分だけかけるもの」なんです。この意識のズレが、チリチリへの第一歩です。
自分の髪の体力を過信している
「私の髪は昔から太くて丈夫だから大丈夫!」と思っているお姉様方、要注意です。確かに昔はそうだったかもしれません。でも、50代の髪は見た目がしっかりしているように見えても、内側は確実に年齢を重ねています。
さらに、白髪染め(ヘアカラー)を月に1回ペースでしていませんか?白髪染めとパーマのダブルパンチは、髪にとって「ボクシングの世界ヘビー級王者のパンチを連続で浴びる」ようなものです。自分の髪がどれだけ傷んでいるかを自覚していない人ほど、無茶なパーマをかけて自爆してしまいます。
パーマをかければ何もしなくていいと思っている
「パーマをかければ、朝起きて何もしなくてもフワッとなるんでしょ?」
これも大いなる勘違いです。パーマは「お家でのスタイリングを楽にするための土台」であって、「魔法」ではありません。パーマをかけた髪は、多かれ少なかれ乾燥しやすくなっています。それなのに、朝起きてそのまま放置したり、ドライヤーで適当にバサバサ乾かしたりすれば、当然チリチリでボサボサな見た目になります。スタイリングをサボる人に、美しいふんわりヘアは手に入りません。
ふんわり若返る人が密かにやっている決定的な違い
さて、ここからは楽しいお話です。じゃあ、パーマをかけて見事に「10歳若返った!」と言われるような、ふんわり美髪を手に入れている人は何が違うのでしょうか?彼女たちが実践している秘密を明かしますね。
引き算の美学を知っている
ふんわり若返る人は、「強くかける」ことの恐怖を知っています。だから、美容師にオーダーするときも「ニュアンスが出るくらいで」「トップが自然に立ち上がる程度で」と、引き算のオーダーをします。
たとえパーマの持ちが少し悪くなったとしても、髪のツヤと柔らかさを残す方が、圧倒的に若く、上品に見えることを知っているんです。ツヤのないボリュームは、ただの「老け見え」の原因。ツヤのある自然なふんわり感こそが、若返りの正解です。
パーマの種類や薬剤にこだわっている
お洒落な50代は、美容室選びやメニュー選びが賢いです。「安いから」という理由だけでクーポンサイトの一番安いパーマを選ぶようなことはしません。
最近のパーマ液はものすごく進化していて、髪の負担を最小限に抑える「酸性パーマ」や、熱の力を利用して柔らかくかける「デジタルパーマ」など、大人の髪に優しい選択肢がたくさんあります。ふんわり若返る人は、自分の髪質に合わせた「優しいお薬」を美容師さんと一緒に選んでいます。髪への投資を惜しまない、その姿勢が結果となって現れるのです。
お家での「乾かし方」と「スタイリング剤」を怠らない
若々しいふんわり感をキープしている人は、間違いなく家でのケアが上手です。と言っても、難しいことをしているわけではありません。基本に忠実なだけです。
例えば、お風呂上がりには必ずアウトバストリートメント(洗い流さないヘアオイルやミルク)をつけて髪を保護する。ドライヤーで乾かす時は、下を向いて根元を立ち上げるように風を当てる。そして仕上げには、大人向けの軽いワックスやバーム、もしくはふんわり感をキープするスプレーを「ほんの少し」揉み込む。この一手間をかけることで、パーマの良さが120%引き出され、上品な「ふんわり感」が一日中キープできるのです。
大人のボリュームUPパーマを大成功させるためのロードマップ
ここまで読んで、「じゃあ、具体的にどうすればいいのよ?」と思っているあなたへ。明日から実践できる、パーマ成功へのステップをお伝えしますね。
白髪染めとのスケジュール調整をする
これは本当に大事な約束です。白髪染めとパーマは、絶対に同じ日にやらないでください。髪が悲鳴をあげます。理想は、パーマをかけてから、最低でも1週間〜2週間空けてから白髪染めをすること。また、できれば白髪染め自体も、全体染めではなく「根元のリタッチ」をメインにして、毛先のダメージをこれ以上進めない工夫をしてください。髪の体力を残しておくことが、パーマを綺麗にかける最大の前提条件です。
「パーマでボリュームを出す」以外の方法も視野に入れる
「えっ、パーマの話をしてるのに?」と思うかもしれませんが、これもプロの辛口な本音です。髪の傷みが強すぎる場合、僕はパーマをお断りすることがあります。なぜなら、かけても100%チリチリになるからです。
そんな時は、カットの工夫(レイヤーの入れ方など)でボリュームを出したり、マジックカーラーやストレートアイロンの使い方をレクチャーしたりします。実は、お家でトップだけマジックカーラーを3分巻くだけで、傷みゼロで綺麗なふんわり感が手に入ることも多いんですよ。パーマはあくまで選択肢の一つ。自分の髪の状態に合わせて、柔軟に考えることが大切です。
信頼できるパートナー(美容師)を見つける
これが一番重要かもしれません。あなたの髪の歴史(過去にどんなカラーをしたか、普段どんなお手入れをしているか)を理解し、無理なものは「無理!」とちゃんと言ってくれる美容師さんに出会うことです。あなたの要望を何でも「はいはい」と聞いて、傷んだ髪に強いパーマをかけてしまうような美容師は、優しいようで実は不親切です。「今の髪の状態なら、これくらいが限界ですよ」「この薬で優しくいきましょう」と、客観的なプロの目線で提案してくれる人を探してください。
ツヤとふんわり感を手に入れて、鏡を見るのが楽しくなる毎日を
いかがでしたでしょうか?
50代のボリューム対策は、ただ髪を膨らませればいいというものではありません。大切なのは「ツヤ」「柔らかさ」そして「自然な空気感」です。これらが揃って初めて、「ふんわり若返る」スタイルが完成します。
年齢を重ねることは、決してマイナスばかりではありません。大人だからこそ似合う、上品でエレガントなヘアスタイルが必ずあります。「もう歳だから……」と諦める必要は一切ありません。正しい知識を持って、自分の髪をいたわりながら、一歩ずつ理想のスタイルに近づいていきましょう。
でも、自分の髪質やダメージの状態って、自分一人ではなかなか判断が難しいものですよね。だからこそ、悩みがあれば、担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。きっとあなたの髪の味方になって、プロのアドバイスをくれるはずです。
髪が変わると、毎朝鏡を見るのが本当に楽しくなります。あなたの毎日が、もっとキラキラと輝くものになりますように!
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。これからも、皆さんの髪の悩みに寄り添うリアルな情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願いします。

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