こんにちは、現役美容師のKAZUです。美容師歴も20年を超え、これまで延べ数万人以上の髪を触ってきました。その中で、僕がずっと感じている「ある違和感」について、今日は本音で語らせてもらおうと思います。
ぶっちゃけて言いますね。30代を過ぎてから「なんだか最近、髪がパサつく」「高いシャンプーを使っているのに効果が出ない」と嘆いているあなた。もしかすると、その真面目すぎる「丁寧なすすぎ」が、あなたの髪をボロボロにしている犯人かもしれませんよ。
良かれと思ってやっていることが髪の寿命を縮めている事実
「シャンプーの後は、ヌルつきがなくなるまで完璧にすすがないといけない」。小学校の頃からそう教わってきませんでしたか?確かに、頭皮に洗浄成分が残るのは良くありません。それは正解です。でも、30代から50代の髪は、10代や20代の頃とは「体力」が全く違うんです。
僕らプロから見れば、今の大人世代は「すすぎすぎ」なんです。一生懸命、指がキュッキュッとなるまでお湯を当て続ける。その結果、髪に必要な潤い成分まで根こそぎ洗い流してしまっている。例えるなら、高級な美容液を塗った直後に、洗剤で顔を洗っているようなものです。そんなの、乾燥するに決まってますよね?
特に30代からは、女性ホルモンの変化や頭皮の脂質不足が始まります。昔と同じように「完璧に、徹底的に」すすいでいたら、髪はどんどんスカスカになり、ツヤを失っていきます。今のあなたに必要なのは、丁寧な作業ではなく「引き算の美学」なんです。
温度設定という基本中の基本を無視していませんか
すすぎの「やり方」の前に、まず聞きたいことがあります。シャワーの温度、何度にしてますか?もし40度以上なら、今すぐ設定を変えてください。プロが推奨するのは「38度」です。
「え、ぬるくない?」と思うかもしれません。でも、40度を超えると、髪の表面を保護しているキューティクルが開きすぎ、中にある大事なタンパク質や脂質が流れ出やすくなるんです。お皿洗いを思い出してください。油汚れは熱いお湯の方が落ちますよね?それと同じで、熱いお湯は髪の大事な油分まで奪い去ってしまうんです。
髪がパサつく、広がる、と相談に来るお客さんの多くが、実は熱すぎるシャワーで髪を「茹でている」状態。これじゃ、どんなに良いトリートメントを使っても追いつきません。38度の少しぬるいと感じる温度で、優しく流す。これが大人の髪を守る鉄則です。
トリートメントを「無」に帰す残念なすすぎ方
ここが一番の「辛口ポイント」かもしれません。高いトリートメントやコンディショナーを使っているのに、流しすぎてその効果をゼロにしている人が多すぎます。トリートメントの役割は、髪の表面をコーティングし、内部を補修することです。それなのに、ヌルヌルが消えるまで必死に流してしまったら、せっかくの有効成分は全部排水溝へサヨナラです。
トリートメントのすすぎは、「ヌルつきが少し残るかな?」という程度で止めるのが正解。指を通した時に、まだ少ししっとり感が残っている。その状態が、乾かした時に最高のツヤを生みます。
「背中にニキビができそう」と心配する声も聞こえてきそうですが、それは流し方の順序を変えれば済む話です。髪を流した後に、体を洗えばいい。ただそれだけのこと。髪の潤いを犠牲にしてまで、お湯で徹底的に落とし切る必要なんてないんです。
30代からの髪に必要なのは洗浄ではなく保湿という意識
30代を過ぎると、髪の水分保持能力はガクンと落ちます。髪が細くなり、うねりが出てくるのも、内部の水分バランスが崩れるからです。そんなデリケートな状態の髪に対して、若い頃と同じ「しっかり洗浄、しっかりすすぎ」をしていたら、髪は悲鳴を上げますよ。
プロの視点から言わせてもらうと、大人世代のシャンプーは「汚れを落とす場所」ではなく「栄養を与える場所」に変えていかなければなりません。そのためには、すすぎすぎない勇気を持つこと。シャンプーの泡立ちは、頭皮を洗うため。すすぎは、頭皮の泡を流すだけで十分なんです。毛先まで一生懸命お湯を当てて、摩擦を起こす必要はありません。
「髪が乾きにくいから、しっかり流したい」と言う人もいますが、それは逆効果。適度に油分や成分が残っている髪の方が、実はまとまりやすく、ドライヤーの時間も短縮できることが多いんです。パサパサに乾ききった髪は、静電気を起こし、余計に広がってしまいますからね。
プロがこっそり教える理想のすすぎプロセス
具体的にどうすればいいのか、今日からできる方法を伝えますね。まず、シャンプー前の「予洗い」を2分間。ここで汚れの8割は落ちます。シャンプー剤をつけたら、頭皮を中心に洗ってください。毛先は泡がつくだけで十分です。
そして問題のすすぎ。頭皮にお湯を当て、指の腹で優しく地肌をなぞるように流します。毛先にお湯を直接当てる時間は最小限にしてください。トリートメントをつけた後は、手ぐしを通して馴染ませたら、お湯をさっと潜らせる程度で終了。鏡を見て、髪が束感を持ってしっとりしていれば合格です。
これを3日間続けてみてください。乾かした後の手触りが、明らかに変わっているはずです。「あ、私の髪、まだこんなに柔らかかったんだ」って、自分でも驚くと思いますよ。
自分に厳しすぎるケアは卒業しましょう
真面目な人ほど、完璧に洗わなきゃ、完璧に流さなきゃ、と思いがちです。でも、美容に関しては、その真面目さが裏目に出ることが多々あります。特にヘアケアは、引き算ができる人ほど髪が綺麗になります。年齢を重ねることは、髪の個性が強くなるということ。その個性を無視して、教科書通りの「正しい洗い方」を押し付けても、髪は応えてくれません。
僕が20年以上現場に立っていて思うのは、一番綺麗な髪をしているのは、意外と「適当にやってるわよ」なんて笑っているお客さんだったりすること。もちろん本当の適当ではなく、自分の髪の状態を見て、「今日はこれくらいでいいや」という加減を知っているんです。あなたも、自分の髪の声をもっと聞いてあげてください。パサついているのは、髪が「もうこれ以上、私の脂を奪わないで!」と叫んでいるサインかもしれませんよ。
これまでの常識を捨てるのは勇気がいるかもしれませんが、今日お話しした「すすぎすぎない新常識」、ぜひ試してみてください。あなたの髪には、まだまだツヤを取り戻す力が眠っているんですから。
もちろん、髪質や頭皮の状態は人それぞれです。もし自分の髪に一番合った「加減」が知りたければ、悩みがあれば、担当の美容師さんに相談するのが一番ですよ。僕らプロは、あなたの髪の履歴を一番よく知っていますからね。
これからも、皆さんの髪がいつまでも若々しく輝けるような本音のアドバイスを届けていきたいと思っています。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!よろしくお願いします。

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